入会からライセンス取得まで |
グライダーに乗るのはまったく初めて、というあなたが 日本グライダークラブに入会すると……。 |
トレーニング開始 |
入会を決めたら、まず操縦練習許可書を取得してください。14歳から練習を始めることができます。これがないとフライトトレーニングができません。練習許可書を取得し、入会手続きを済ませたら、さあトレーニング開始です。
トレーニングには座席が前後にある復座(二人乗り)グライダーを使い、あなたは前席に乗り、インストラクターが後席に乗ります。心配はいりませんよ。自動車教習所の車と違って、グライダーにはインストラクターの座る後席にも操縦桿や計器類が全部ついてますから、最初はすべてインストラクターにお任せでかまいません。 グライダーは曳航機に引っ張られて離陸し、通常は高度2,000フィート(600m)で曳航機から離脱し、そこからグライダー本来の飛行、つまり滑空を始めます。1回のフライトは通常、15~20分程度です。1日の練習フライトの回数は特に決まっているわけではありませんが、2~3回の人が多いようです。回を重ねるごとに、さまざまな操縦テクニックをマスターしていきます。 |
ファースト・ソロ |
個人差もありますが、フライトの累計がだいたい50~80回程度に達する頃には、後席のインストラクターの助けを借りなくても安全に飛行できるようになります。さあ、待ちに待ったファーストソロ(初単独飛行)です。ついに自分ひとりで大空を飛べる!という喜びの反面、後席にインストラクターがいない不安も同時に感じることでしょう。とにかく、あなたにとって「生涯忘れ得ぬフライト」となるはずです。 また、このファーストソロまでに航空無線を取り扱うための無線免許を取得しておく必要があります。 |
目指せライセンス |
ファーストソロ後もしばらくはインストラクターといっしょに飛び、さらに練習を重ねます。徐々にソロフライトを増やしていき、通常、ソロの経験が30回くらいになったところで実技試験を受けることできます。ただし、実技試験の前に学科試験(航空従事者技能証明等学科試験)にすべて合格していなければなりません。
学科試験は工学・気象・航法・法規の4科目で、年3回(3月、7月、11月)試験があります。最初の1科目に合格後1年以内に、すべての科目に合格する必要があります。受験勉強について、当クラブでは過去に出題された問題集を用意し、出題傾向を踏まえた勉強会を受験生の要請で適宜開催しています。 実技試験は、直接航空局の試験官に平日に来てもらい受験することも可能ですが、通常は指定養成施設(延べ1週間ほどの練習と講義を受け、最終日に試験に合格すると免許がもらえる)に入り、取得することが一般的です。当クラブは指定養成施設としても機能しており、他のクラブの会員も入所してライセンス取得に臨んでいます。また、免許は海外(アメリカが一般的)で取得し、日本で書き替えることも可能です。 ライセンスを取得するにはそれなりの努力が必要です。もちろん、がむしゃらにライセンス取得を目標としないクラブ員もいますのでご安心を。ライセンス取得は16歳から可能です。 指定養成→ |
次なるステップへ |
ライセンスを取ったからといって、これで終わりではありません。いや、これからが本当のグライダーの世界の始まりなのです。練習機を卒業して高性能な機体(クラブ内のグループに入れてもらい、個人所有の機体を借りることができます)に移行し、さらに操縦技術を磨きましょう。腕が上がるほど、上昇気流をとらえ自由自在に空を飛ぶ(滞空)時間が長くなります。 グライダーはスポーツです。滞空時間や飛行距離といった記録を目標とする人も多く、滑空記章という技量や記録の認定制度、各種競技会もあります。滑空場近辺から離れ、長距離飛行(クロスカントリーフライト)を目指す人もいます。さらにエンジンの付いたモーターグライダーのライセンスを取得し、もっと遠くまで自由に飛びたいと思う人もいます。自分の好きなスタイルでグライダーの世界を楽しんでください。 クロスカントリーフライヤーの一日→
さあ、どうですか? 入会後の活動がイメージできましたか? |